間奏曲
久美子のもとに手紙が届いている。
毎日開ける郵便受の中身を取り出す。見慣れない封書がある。
贈り主は懐かしい友人の名前。あわてて居間のタンスへ駆けつけて、二段目にあるハサミを取り出す。
子供は幼稚園へ出かけたばかり。ダイニングの食卓には食べかけの残る皿がある。
そばの椅子に座り、封を開け薄青い便箋を取り出す。
絵がある。丸くなったニホンネコと、そばには開いた本。そこに小さな文字で何か書いてある。
顔を近付けて読もうとすると、後ろで「かあちゃん」と声がする。
庭に向かったガラス戸のそばに幼い久美子がいる。自己像幻視だろうか?
あわてて久美子は久美ちゃんと笑顔で手招きする。
眼の前を横切り駆ける久美子と椅子を離れ玄関の方へ迎えにいく久美子。
©T.A
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