特集〜不定期版

【旅の記録 1】 << Prev
高校1年生の夏休みに初めて敢行した信州一人旅のことを記さねばならないと思う。
とはいえ残念ながら、文章での記録が残っていない(はず)。今ある資料で旅路をできるだけ忠実にたどり、そこで得られた具体的な情報(地名、宿の名前、列車の名前など)が、記憶の断片を呼び覚ましてくれはしないかと思っている。
旅は大阪駅から始まった。乗車したのは夜行急行列車「きたぐに」(大阪〜新潟 現在も運行中)だった。父と妹が見送りに付いてきた。その時の写真は今も残っている。
列車はつつがなく動き出し、窓の外に流れる大阪の夜景をどのような思いで眺めたのか、今や書く術がない。
さてその時持参した本の名前を思い出した。『輝ける碧き空の下で 第一部』北杜夫著。小さなザックでかなりの容積を占めたハードカバー入りの単行本だった。そもそも私を信州に向かわせたのは少なからずその本の著者の影響が大きかった。理由は後で説明するかも知れない。
さて、旅程を紹介しよう。、まず翌朝、富山を経て立山へ行くことになっていた。あの黒四ダムが見たかったから。それから信濃大町からJRで松本経由で長野へ移動。長野からはバスで戸隠高原へ向った。宿泊施設は、中学生の時、スキー修学旅行でお世話になった『ヒュッテ エーデルワイス』。
戸隠に2日滞在することが目的で、立山は通過点としか考えなかった。
©T.A
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